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海と星とアンデルセン お土産話 2 (カムイワッカの旅 番外編)

ブログ・雑記

先日の山の日に 海へ出かけました。




十勝と云う北海道の内陸に住んでいるので、
海とお会いできる日は少ない。


生き物の源の海




故郷であるはずもないのに、無性に恋しくなるのはそのせいか。



黙って海を眺めていると、心を通り過ぎる物語があった。



アンデルセンの人魚姫






悲恋とされている 遠い昔の童話。


詩や歌詞、童話 等は見る人や読み手によって色んな解釈へと繋がっていく。 1つの作品に膨大な作者の心が隠されているからだと
私は思っている。


童話『人魚姫』は一目惚れした王子と結ばれなければ



海の泡となって消える。

それでも人間の足を魔女からもらい、



その条件として声まで奪われた逆境の中、自分の生涯を掛けて異世界へと乗り込む勇ましい女性。









夢破れて、海の泡になると云う悲恋が有名ですが、

私は そこに 深い意味を感じます。



王子を自らの手で亡き者にすれば、人魚姫は元の世界に帰れる。

あらゆる逆境の中で 人生を賭けた行動だったにも関わらず、王子は別の女性を選びました。

選ばれた女性や自分の不運をさぞ呪った事でしょう。



然し乍ら私は、海の泡になると決めた女性の
真の愛情と信念を感じます。


自分の幸せより 愛した者の幸せを願ったのです。


思い通りにならなかったから、報復を相手に与えていいものではない。

自分の弱い心、黒い気持ち、それらの嫉妬心に打ち勝った 依然として逞しい女性なのです。

彼女は憂いのまま自殺を考えた訳ではないと思います。

結果を恐れず、志を貫き、人を愛する事で 大きな事を成し遂げたのです。








物語には続きがあります。


人魚には300年の命があります。
人間は数十年の命ですが、魂が存在し、亡くなった後でも星になって永遠の命を輝き続けるのです。

人魚姫は、王子に憧れただけではなく、この永遠の命に憧れてもいました。

泡になった後 自然界にとどまり300年間人の為に尽くし、彼女は見事に美しい星になれたのです。




海が、星が、いつも教えてくれる。

強く逞しく、愛情を持ってこの世界に接する事を。



私は 『海の泡になりたい』のです。










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